MetaTrader 4 (MT4) の強力な機能の一つに、Expert Advisor(EA) を作成・編集できるMQL4エディタがあります。このエディタを使うことで、独自の取引戦略を自動化するEAをプログラムすることができます。この記事では、MQL4エディタの基本的な使い方を解説します。
1. MQL4エディタの起動
MT4のプラットフォームを開いた状態で、上部メニューの「ツール」から「MetaQuotes Language Editor」を選択します。または、キーボードの「F4」キーを押すことでもエディタを起動できます。
2. 新規作成や既存のファイルの開き方
エディタが開かれたら、「ファイル」メニューから「新規作成」や「開く」を選択して、新しいEAを作成するか、既存のEAを編集することができます。
3. テンプレートの利用
「新規作成」を選ぶと、ウィザードが表示され、EAやカスタムインジケーター、スクリプトなどのテンプレートを選択できます。初心者の方は、EAのテンプレートを選択して、基本的な構造を理解するのがおすすめです。
4. コーディング
MQL4エディタでは、C言語に似たMQL4言語を使用してプログラムします。左側のナビゲーターウィンドウで関数や変数を確認しながら、右側のエディタウィンドウでコードを書きます。
5. コンパイル
コードの記述が完了したら、ツールバーの「コンパイル」ボタンをクリックするか、「F7」キーを押してコードをコンパイルします。コンパイルに成功すれば、エラーがないことが確認できます。
6. エラーの修正
コンパイル時にエラーや警告が表示された場合、エディタの下部にエラーの内容や発生箇所が示されます。これを参考にして、コードの修正を行います。
7. ヘルプの活用
MQL4エディタには、組み込みのヘルプ機能があります。不明な関数や文法については、「ヘルプ」メニューを参照するか、関数名の上で右クリックして「ヘルプトピック」を選択することで詳細を確認できます。
8. デバッグ
MQL4エディタにはデバッガも搭載されており、ブレークポイントを設定してステップ実行しながら、変数の値の変化を確認することができます。これにより、コードの挙動を詳細に調査し、エラーの原因を見つけやすくなります。
9. 保存とMT4へのインストール
コーディングが完了したら、「ファイル」メニューから「保存」を選択して、作成したEAを保存します。次に、MT4プラットフォームを再起動することで、新しく作成または編集したEAがナビゲーターウィンドウに反映されます。
10. テストと最適化
MQL4エディタの「ツール」メニューから「戦略テスター」を選択することで、作成したEAの動作をバックテストやリアルタイムテストで確認することができます。
MQL4エディタは、独自のEAを作成・編集するための強力なツールです。基本的な操作を理解することで、多彩な自動取引戦略を実装することが可能になります。しかし、取引に関わるプログラムを作成する際には、その動作やリスクを十分に理解し、テストを行うことが必要です。安全で効果的な取引を目指して、MQL4エディタを活用しましょう。